ある時は『あまちゃん』の振付師、ある時は『木更津キャッツアイ』のオジー。
ある時は劇団☆新感線の看板俳優。イケメンじゃないのに色気だだもれ。
あやしいおっさんなのに、この人についていけばだいじょうぶ。
そう思わせる謎の安心感。気になるのは、なぜなんだ?
『木更津キャッツアイ』のオジー
宮藤官九郎脚本の『木更津キャッツアイ』岡田准一や櫻井翔もキャスト全員ふりまわされていく快感。
テンポよく進むなかで、古田新太演じるオジーだけが異質。
にやあと笑うと、それだけでのまれてしまう。獲物見つけた~みたいな。
以前書いてた日記仲間と、『木更津キャツアイ』ロケ地ツアー行ったのも思い出。
歩く、食べる、オジー像の写真とる。
ただドラマ見るだけでなく、次の行動起こさせるクドカン。
それでも『木更津キャツアイ』のど真ん中には、古田新太。
『どろろ』でデジャブ
古田新太の第一印象は、手塚治虫のマンガ『どろろ』に出てくる妖怪。
「やろうかあやろうかあ」と言いながら鈴を鳴らし、人をまねく金小僧に似てる!
妖怪の一員で人間社会にまぎれて暮らしていても、おかしくないような底知れなさ。
衣装つけなくてもマヌルネコや象のようにも見えたり。
物語をかきまわすトリックスターも似あうけど、正統派でキメキメも見たい。
家では動かなすぎて、飼っているインコが古田新太にとまるとか。牧歌的?
『あまちゃん』で演技指導
『あまちゃん』で、印象にのこったキャラといえば、勝地涼の前髪クネ男。
髪型だけでなく、全身でくねってる。
監督の指導かと思ったら、古田新太が腰のくねらせかたまで縦にと具体的指導。
短い出番なら、なおさら爪痕のこせって。いい先輩だ~。
勝地涼に「おまえがいちばんかわいい後輩」と言ってるそうな。
タクシーで勝地涼が古田新太と帰ったときに、C☆H☆U☆として先に下車。
1人のこされた勝地涼は、運転手さんと気まずい時間をすごしたとか。
古田新太のシシシと上機嫌な表情、目にうかぶよう。
マネージャー役の水口琢磨(松田龍平)が、ときめきパートならば。
古田新太の芸能事務所社長荒巻太一は、やりすぎパート。
芸能界ならこんな人いるの?と思わせておいて、振付の黒タイツ姿はずるい。
まじめな顔すればするほど、裏ありそうな無さそうな。
飾らないストレートな人にも、企みだらけの戦略家にも見えるのがツボ。
『新選組!』から『小吉の女房』
2004年大河ドラマ『新選組!』薩摩藩士の有馬藤太役。
風貌もあいまって、鮮烈な印象。
BS時代劇『小吉の女房』では、勝海舟の父である小吉。
『新選組!』で沖田みつを演じた沢口靖子とは、初めての共演。
ホームドラマ時代劇で、どんな顔を見せてくれることか。
藤田まことの婿殿のように、安定したキャラになるかも。
春風亭昇太のナレーションも、新春ぽくて新鮮。
『クローズアップ現代+』を超えて
イケメンじゃないし、スタイルもよくない。それでも、たしかにイケてる。
渡辺直美がファッションアイコンとなったのは、自分らしさを追求したから。
ガールズバンドCHAI(チャイ)は「コンプレックスはアートなり」とシャウト。
なぜ古田新太が、カッコよく見えるのか。
ボディー・ポジティブ(多様な美しさを認める)超えのオールポジティブ??
『あさイチ』古田洋品店
『あさイチ』でもスムーズに話引きだせるもんから、司会の博多大吉華丸リラックス。
役者としてだけじゃなく、人間としても引き出し多すぎ。
『ブラタモリ』を娘さんと見ていても、タモリより先に解説してしまうそう。
演技でも日常でも、グイグイいく。
ハッピをけいこ着に。ド派手なメガネのレンズは老眼鏡。
機能的に自分らしく。プロレスTシャツにバンドTシャツ。
博多大吉は自分が着ても似合わないと、派手Tシャツ買ってもコレクションになっているとか。(わかる!)
逆に古田新太は、好きな服に自分の顔やスタイルが合わないなんて、思ったこともないのでは。
まとめ
細かいこたあいいんだよ的イケイケ感。
チマチマしたセオリー吹き飛ばせば、個性しか見えない。
かぶると牙でかじられているように見える帽子。
(おもしろいだろ?これ、俺より似あう奴いんの?)
そんなすがすがしさが、かもしだすハード&キュート。
おしゃれかくあるべし。