「かわいい」って言葉は、社会の酸素ですよ
芦田愛菜(14才)が、糸井重里(70才)の仕事場を訪ねての対談。
ポニーテール、黒セーターにのぞく白レース襟に青いスカート。
清楚なスタイルが、よくにあっています。
ナレーションは、六角精児。モテる秘訣本を、ぜひ彼に書いてほしい。
これでモテる!じゃなくて、こうしてたら4回結婚の流れを。
絶対速水もこみちに聞くより、一般人には参考になるはず。
糸井重里は、わからないものと話したいと、世代のちがう芦田愛菜を熱望したとのこと。
ほぼ日刊イトイ新聞主宰、コピーライター、80年代の若者トーク番組「YOU」の司会者。
「わかんないものとしゃべりたいんですよね」
「ジャングルにわけいるように、すてきなジャングルですよね」
たしかに。56才差の対談が、どうなるのか見当もつきません。
就活なら芦田愛菜
「初めて恋をした日に読む話」の深田恭子を見ていると、婚活のお手本はコレだ!という気もちになります。
同じく芦田愛菜見ていると就活はコレだ!という気もちに。
彼女の素の声が笑声。フラットに話しているときに微笑んでいるように聞こえる声。
少しつまみをひねれば、笑った声になる寸前で止めている陽のひびき。
答えにくい質問された時の返しが、きちんと感ベースのコトバと表情。
彼女がお母さんといわず、母というのも好感度大。
小芝風花も母といっていたので、できる女優は母という?
普通に話しているのに、包容力すら感じさせる落ちつき。
糸井重里語録
「どんなリッバなことよりも、友だちと会ってペチャクチャやってるのが、一番人間のやりたいことのような気がする」
ですよね~。どんな時でもそれで、なんとかなりそうです。
- 結婚の申しこみに来た男が「娘をしあわせにできるか?」と聞かれたら、「はい」と即答しなければいけない。
- 本当にしあわせを考えていたら、すぐには答えられないかもしれない。
- 表地には「はい」と答えて、それを裏地にすればいい。
芦田愛菜によって引きだされていく、大人の答えかたのお手本。応用もききそうです。
対談ならでは
ぎりぎり牛若丸?
芦田「思ったことは言いなさいというけれど、絶対怒られることありますよね」
糸井「もっと難しいことじゃないの?という問いかけは一生する」
芦田「それを忘れずに心にとどめられる人のほうがかっこいい」
牛若丸みたいにヒラリヒラリと、糸井重里に対するのがステキ。
熟練した糸井重里のコトバが、スターウォーズのライトセーバーのように光れば。
芦田愛菜は、かざされたライトセーバーの上にトンとのって近づきます。
今なら牛若丸の衣装、ギリギリ似合いそう。薄緑に桃色の流線あしらって。
老人と青春
糸井「青春って過ぎてからは青春て名前がついてないだけで、ずっとおもしろいよ」
芦田「新しい気もちが生まれるっていうのも青春なのかもしれない」
糸井「そういう青春を気持よくいかすために、なにが必要かというといい老人ができることだね。老人と青春は対立するものじゃなく コマを回すみたいな」
芦田「言葉にするって楽になることでもあるかもしれない。思いこむより言ったりやったりする方が楽になれる」
糸井「後で書き直せばいいからね」
大人から子どもへ送る何よりのメッセージ。
芦田「そうなのかなって イメージの部分もあります」
糸井「『なのかな』の塊 70歳になっても思ってますよ こうですってことない なのかなばっかり なのかな組ですよ」
老成から大成に
挫折するのは嫌いじゃないですね
子役からずっと、キャリアをつみ重ねている芦田愛菜。
見た目は大人対子ども。彼女の余裕で、大人対大人以上になりました。
内面は大人びた子どもというより、もっと老成した印象。
無声映画のリリアン・ギッシュは、少女から老婆で大人の女優としてのイメージはありません。
芦田愛菜には、作品を選んで大人の女優として大成してほしいものです。
「くたびれたでしょ?」と聞かれても、まだまだ余力ありそうでした。
最後のスマイルまで、さすが芦田プロ!