あなたにとって特撮といえば、何ですか?
『ウルトラマン』『仮面ライダー』『秘密戦隊ゴレンジャー』など、いろいろな作品がありますよね。
学生時代スーツアクター(着ぐるみを着て演技をする俳優)のバイトをしてる友人がいました。
ウルトラマンのビジュアルが美しいとひそかに思っていた私。
「どんなヒーローをやってるの?」と聞きました。
「ヒーローは小さくないとなれない。大きいと悪役なんだ。」と彼。
なるほど小が大をたおさないと、絵にならないのでしょう。
背が高い彼は、ウルトラマンじゃなくて怪獣?
仮面ライダーじゃなくてショッカー?
もっとくわしく聞きたかったけれど、彼の声が沈んでいたので、それ以上聞けず。
やさしくマジメな彼が、体をきたえているのも意外で。
テレビの中の世界にとびこんでる人が、身近にいたのも驚きで。
夢はかなわなくても、あこがれの世界にチャレンジしてる彼。
その勇気がまぶしいと伝えるべきでした。
沈黙は、ヒーローじゃないのかとがっかりした反応に見えたかも。
悪役のリアクションあってこそ、正義の味方が輝く!
夢にとびこむ勇気が、私にいちばん欠けているものだから。
そんなふうに特撮好きでも、特撮オタクOLのドラマって面白いの?と思ってましたが。
ドラマとして面白い!
スルーするにはもったいない、誰でも楽しめる作品になってます。
戦隊リスペクト
オープニングから、これってテレビ朝日?と見まごう戦隊もの『獅風怒闘ジュウショウワン』
オレンジの炎をバックにしたヒーロー戦隊に、NHKの本気を見ました。
ナレーションも声優の鈴村健一となにげに豪華。
『仮面ライダー電王』のリュウタロス役って、わかってらっしゃる。
マスクにコスチューム、細部まで完成度がすばらしい。
そんな劇中劇のぜいたくな作りこみは、序の口。
日常サスペンス
人に知られたくない、私の好きなこと。
商社勤めのOL仲村叶(小芝風花)は特撮オタク。
オタばれしたくはないけれど、仲間はほしい。
電車の中で、主人公が特撮の戦隊グッズをつけている女性を見かけます。
なんとか自分もファンだと伝えたい、伝えたいけど…。
設定は特別でも、誰にでもありそうなドキドキ。
ちょっとしたことだけど、いざ行動するとなると難しいもの。
あなたなら、どうしますか?
絶妙キャスティング
小芝風花の演技力
初めて見る女優さんかとばかり。
朝ドラ「あさが来た」でヒロインの娘役千代を演じていました。
同じくNHKドラマ「女子的生活」セレクトショップ店員の小悪魔女子ゆいも。
トランスジェンダー女子の志尊淳に負けない、すごみのある存在感でした。
役によって印象変わるので、同じ女優と気づかせないんですね。
かわいさだけでなく演技力でも魅せるタイプ。
くるくる変わる表情が、あきさせません。
寺田心が薬味
戦隊仲間になるのか、気になるダミアン。
邪悪なダミアンを、天使な心くんが演じるのがイイですね。
キャスティングした人わかってる~!
あまりに出木杉君なので、本当は?なんて一瞬思ってしまう。
そんなファン心理をついた心憎いネーミング(?)
でもいい子のダミアンくん、腹黒エピソードあるんでしょうか?
倉科カナの意外性
特撮仲間になる吉田久美(倉科カナ)もぴったり。
WOWOWのドラマW「春が来た」では、悲恋をリアルに演じていました。
トライガーの君、いい響き。
女性らしいイメージの倉科カナが、どんなキャラになるのか楽しみ。
木南晴夏も勇者ヨシヒコシリーズ以来の、これ絶対おもしろいヤツ。
チャラ彦(森永悠希)も『セトウツミ』の名前も髪も真ん中分けできる田中真二から注目。
これからコワモテの任侠さんが、どうからむのか期待大。
オタばれせずに特撮ソングを歌う方法
職場の人とカラオケに行って、特撮ソングをうたいたいけど…。
オタばれはしたくない!
サカナクションといわれて、怪人サカナクションに想像してしまう主人公。
- 選曲はリアルタイム世代のものに
- 英語や早口部分、むずかしくて歌えないかんじでにごす
- シャウトとセリフは歌わない
- テレビで流れない部分は、スルーして歌えないふり
推しキャラに励まされつつ、歌う主人公のしあわせそうなこと。
まさか実用的なシーンがあるとは。
オタク心理をコミカルに描いて、不快にさせない作品は貴重。
主人公が、特撮ノリでキメるシーンもカッコイイ。
ゴールデンボンバーの主題歌「ガガガガガガガ」もいいかんじに、からんでます。
まとめ
大事なことはすべて特撮が教えてくれたというヒロイン。
特撮キャラと『今夜、ロマンス劇場で』や『カイロの紫のバラ』のようなときめきシーンもあり(斬新!)
意外性にあふれた掘り出し物ドラマは、いかが?