動物から進化をとげ、二本足で歩きコトバを話す動物人。
動物人と人間が、共存する世界をえがく異次元コント。
初回インパクトがすごかっただけに、2回目はどうするんだろう? と思ってました。結果は、ちがったアプローチで攻めていて、より奇妙な味増量。初回より時間が短く感じられます。
オープニング女子トークは、男を見る目について。見る目がないとなげく女子高生(欅坂46小林由依)に、鶏頭女子がトサカを見ればわかると断言。お約束の「ドリンクバー3歩歩いて注文忘れた」もありました。
でてくる動物の豆知識が、シニカルなのばかり。『チコちゃんに叱られる』が人に言いたくなる豆知識なら、『猿以外の惑星』はだまっておいた方が性格よさそうな豆知識(?)見ごたえじゅうぶんなので、静かに楽しみたい人に。
Contents
三行半って読めますか
女子高生が見るMVは、ライオネル椎名の『三行半』
頭だけ雌ライオンの動物人が、ムーディに歌いあげます。雄ライオンは、りっぱなのはタテガミだけとあだっぽく。
歌もふりもコスチュームまで、濃厚アーティスト。お江戸な離縁状をさす三行半(みくだりはん)というタイトルも、椎名林檎風味ですね。
雌ライオンの顔は作りものに思えず、自分がなにを見てるかわからなくなる幻惑感。4Kテレビや8Kテレビで見たらどうだろうと思えるほどで。
購買欲そそられるかぶりものは、一見の価値があります。
愛のパンダ劇場後編
お嬢様フィアンフィアンのお父様を、陥れた使用人シュリンシュリン。
シュリンシュリンを疑うばあや(戸田恵子)までも、追いだされてしまいます。婚約者をよそおった電報にだまされるフィアンフィアン。
ようやく帰宅すると、シュリンシュリンと婚約者が2人でいるのを見てしまいます。ばあやの忠告がウソではなかったと知るフィアンフィアン。
「あなたのすべては私のもの、すべて奪ってやる」と叫ぶシュリンシュリン。
もともとシュリンシュリンとフィアンフィアンは双子でした。
パンダは双子の確率がたかく、親は大きい方を育てるのです。真実を知ったフィアンフィアンは、シュリンシュリンを責めることなく。
自分もシュリンシュリンと同じ苦労をするというフィアンフィアン。わだかまりの消えたふたりは、仲よく暮らすことに。
シュリンシュリンは、会社を立てなおすため高額でレンタルされるのでした。
パンダのレンタル料は、1頭で年間約5000万円。それにしても1頭だけとは、シュリンシュリンふびんな子!
カラスは頭がイイらしい
「今の自分に満足しているか? 」
ゴミあさりしていたカラス男が、出会ったのは超調教師と名のる男。
超調教師役は、三太郎シリーズの一寸法師を演じている前野朋哉。他の動物のような芸はないというカラスに、あれは媚びだと言いきる超調教師。
カラスの知能があれば芸をする動物のトップになれると、売れっ子に調教しました。思いあがったカラスは、超調教師をクビにします。
天狗になって世間にたたかれ、落ちぶれるカラス。
数年後カラス男がゴミあさりしていると、ワニ男にかっての人気者だと気づかれます。バカにされてもキレず、おどけてみせるカラス男。
超調教師は、カラス男が最高のエンターテイナーになったと告げるのでした。
知性と世間の調教によってかわいさを身につけたカラス男。ショーはバランスと歌いおどるシーンがフィナーレ。
まさかのハートウォーミングストーリー?もっと見たいと思わせるエンディング。
カラスは頭がイイらしいという都市伝説か事実。すべり台すべるカラスの動画にはおどろきました。
それでも、いろいろ確かめたいほどにはかわいくないカラス。もやっとした動物への先入観や印象をひねって、あきさせないコントでした。